こんにちは。
朝は寒いのに、昼は暑かったり、季節の変わり目ですね。
皆さん、寒暖差が激しいので、体調崩されないようにしてくださいね。
動物が好きで、最近では良く保護猫カフェなどに行っているのですが、猫は可愛いですね(;O;)
ホイップちゃんという猫が、ツイッターにいるのですが、
その猫を見ると、可愛すぎて、何とも言えない気持ちになります。
皆さん猫はお好きですか?
さて雑談はこれぐらいにして、、
今日は私が遺伝カウンセラーの仕事をする中で
難しいなー、、と思っていることを書きたいと思います。。
遺伝学的検査というものは
基本的には
遺伝カウンセリングをしてから、その疾患に関する遺伝学的検査を出検するという流れだと思います。
いつも検査をするときに思うのですが、
臨床上で診断がついてしまう遺伝性の疾患ってあって(遺伝性疾患は臨床診断基準や拾い上げのガイドラインを示しているもの、検査をしなければ診断をつけることができないものなど、たくさーんあって、疾患ごとに診断基準やガイドラインは調べなければ、私も全部覚えていませんです。)
臨床診断がついているのに、高い金額を払って、遺伝子を確かめることがあるんですが、、。
その人にどこまでの意義があるんだろうか。
その人にとって、遺伝子を調べることでどんなメリットがあるのだろうか。
治療や予防に対するメリットとしての情報があるのか。
患者さんにとって、今すぐ調べることが必要なんだろうか。
などなど色々と
と考えてしまいます。
臨床診断がついた遺伝性の疾患は、遺伝学的検査をしなくても遺伝形式をその疾患だと考えてお話ししてもいいものなのか。。
でもそもそも、
臨床診断基準もきっちりと示されていない遺伝性疾患もあるわけで、、
とにかく遺伝子検査だ!!話はそれからだ!という考えが怖くて。。
患者さんにとって。本当に必要なのかどうなのか。
を考えてから!とは思っているのですが、
でも、遺伝子検査をしないと、患者さんにとっての「これから」を考えることができない疾患も沢山あるわけで。。遺伝子検査ありきの臨床を進めていく医師もたくさんいらっしゃり、遺伝学的検査をあまり深く考えずに、臨床上必要なんだから!しないと診断付けれないんだから!ということは重々理解できますし。
難しいところです。。(;O;)
さらに、
サーベイランス(簡単に言うと検診です!)が決まっていない疾患もあり、どのくらいの期間で、どこの臓器をどのように診ていくのか、基準がないもの多くあります。
そのような方に、遺伝子検査をして、診断がついたところで、
確実に症状(例えば、癌)が出る前に見つけることはできないかもしれないし、検診が多科にわたるような、症状の幅が広い疾患をフォローし続けることが、難しい場合もあります。
遺伝学的検査の事前には遺伝カウンセリングを行いますが、そこで、どんな疾患であっても、遺伝子変異が見つかった時のことを考えていただくことが大切です。
見つかった時の、その後のフォローをどのようにしていくことが必要かも情報提供していくことが大切です。
でも、そこが、基準が無かったり、フォローしてくださる医師との連携が取れなかったり、院内の体制が整っていないと、うまく情報提供できないこともあります。
そこも悩みどころです。
勿論、遺伝性神経疾患などの病気は、専門の体制が整っている病院に紹介し、そこで検査していただくことが、患者さんにとっても、医療者にとってもいいことなんです。
専門の病院だと、専門の医師や遺伝カウンセラーさん、臨床心理士さんや看護師などの様々な専門の知識を持つスタッフさんたちがフォローアップや検診をしてくれます。
でも、遠かったりして、お金もかかるし、仕事もしているし、そこにかかることが難しい。。
また、日本の保険のシステムは、基本的には何らかの症状があるうえで、保険が効くことになりますので、何も症状が無く、その方をフォローする場合には、保険診療で取れないです(先生がたは疑い病名で診てくださっているのが実情ですが、、)
遺伝学的検査も保険収載されている遺伝性疾患が限られているので、
自費診療の検査となると数万円~数十万円かかるものがあります。
お金がかかりますね(;O;)
遺伝子検査を受けられたご本人で変異が確定している方で、症状が出ているかたのその部位や組織でのフォローは大切で、継続して診ていくことはできますが(保険診療で)
まだ身体に症状としては出ていないものに関してや、
その方の血縁者の方で未発症(遺伝子検査を受けていない)の方が病院で診てもらえるかというと、それは難しいところがあります。。。
症状が出てくる可能性の高い臓器に関しては人間ドッグなどを受けてくださいねと言っても、高いですし、、
例えば、HBOC(遺伝性乳がん卵巣がん症候群)だと遺伝子検査で確定された方も、
卵巣は予防的卵巣切除術が推奨されています。
これは、卵巣がんを検診で見つけることが難しいとされているからです(見つけることができない訳ではありません!しっかりと婦人科の先生が診てくださります!)
でも、予防的に卵巣を取りたいといっても、保険がきかないので、数十万かかります。
非常に高いですよね。。できる病院も非常に限られています。
だから、卵巣がんの腫瘍マーカーと経膣超音波で検診を続けることが大切なんです。
遺伝子の変異があることが分かり、診断が確定しても、
その後が、症状が出ていない臓器で保険で検診を対応できなかったり、
そもそも、検診の基準すらない疾患があったり、
その病院内での科同士の連携が取れていないことによって、情報提供できなかったり、
家族のことまで、病院で保険診療で見ることが非常に難しかったり、
症状がないヒトは、そもそも自費でサーベイランスを検診センターなどで受けなくてはいけないのか、
とか、色々問題点と悩みが出てきます。
実際に、
臨床では、一例毎に、その家系にあった、情報提供と遺伝カウンセリング、診療を続けているというのが、どこの病院でも一緒だと思います。
未発症の血縁者や症状の出ていない臓器についても、疑い病名などで、各先生が頑張って診てくださっているのが現状だと感じます。
いち家系毎、いち患者さんごとに、フォローの計画を決めて、診てくれています。
遺伝カウンセリングや遺伝学的検査を、
その患者さんにとって、意味のあるのも、意義のあるものにできるように。また、
しっかりと各科の先生と連携を取って、 継続したフォローの体制や情報提供できるように精進していきます。(T_T)